IPSJ2023で発表しました・学生奨励賞を受賞しました

M1の市川です.情報処理技術全般を扱った学会である情報処理学会 第85回全国大会 〜ダイバーシティと情報処理〜(IPSJ2023)で発表を行いました.開催期間は2023年3月2日(木)~4日(土),開催地は電気通信大学(東京都調布市調布ヶ丘1丁目5−1)でした.今年は現地とオンラインのハイブリッド開催でした.

全国大会の看板.毎年テーマが存在し,今年は「ダイバーシティと情報処理」.
会場の電気通信大学.

発表

市川は最終日3月4日(土)の「オンライン授業・オンデマンド授業」のセッションで,「VR講義システムにおける自動質問応答および質問生成機能の実装とその評価」という題目で口頭発表を行いました.研究内容は,VRを用いてオンデマンド講義を視聴することができるシステムに,学習意欲の向上を目指して自動質問応答及び質問生成機能を導入したというものです.質疑も活発に行われてよかったと思います.また,本発表は全国大会 学生奨励賞をいただきました.

市川拓茉,西出勇太,長尾確,東中竜一郎

VR講義システムにおける自動質問応答および質問生成機能の実装とその評価 Proceedings Article

In: 情報処理学会第85回全国大会講演論文集, pp. 761-762, 2023.

BibTeX

発表が行われた講義室.
市川が発表する様子.

他セッションや企画

一日目や二日目は他セッションの発表や招待講演を聴講しました.IPSJでは情報処理分野における幅広い研究が発表されていますが,今回はHRI(ヒューマンロボットインタラクション),自然言語処理,ゲーム情報学のセッションを聴講しました.それぞれ一つずつ,興味のあった研究を紹介しようと思います.

1ZE-08 身体の無い音エージェントによる商品推薦の応用
○川島遼介,留目沙也(日大),奥岡耕平(慶大),岩本拓也,馬場 惇,遠藤大介(サイバーエージェント),宮田章裕,大澤正彦(日大)

商品の推薦を行うシステムを対象に,身体を持ったロボットに推薦を行わせる場合と音声のみで推薦を行わせる場合で,ユーザの商品に対する注視度などを比較した研究です.実験では,身体性のない音エージェントの方が商品に集中できるため,推薦による効果が大きかったそうです.

2W-07 ユーザの発話を取り込むペルソナ対話エージェントの対話性能評価
○近藤一希,佐久間拓人,加藤昇平(名工大)

ユーザに親しみのある対話システムを構築するために,ユーザのペルソナ(趣味や嗜好などのプロフィール情報)を対話中に獲得し,それをシステムのペルソナとして用いて発話を行う仕組みを提案した研究です.ユーザの趣味嗜好に近しい発言を行うことができますが,自然性などに課題があるそうです.

6P-01 人狼知能エージェント同士の対戦における自プレイヤーの役職別の役職推定
○石川達也,渡邊裕司(名古屋市大)

人狼ゲームを行う人工知能である人狼知能に関する研究で,人狼ゲームにおいて重要な役職推定を扱ったものです.自身の役職を考慮した推定を行うことで,性能が向上したそうです.

参加してみて

今回,初めて現地での口頭発表を行いましたが,オンラインよりも発表しやすかったように感じました.質疑についても活発に行われていたように感じ,現地ならではの良さを改めて実感しました.また,IPSJでは参加者に学生が多かったように思います.各セッションでも学生が主体となって質疑・議論が行われており,非常に参加しやすい環境でした.ぜひまた参加したいと思います.