M2の周です.ヒューマン・エージェント・インラクションを扱う国内会議であるhttps://hai-conference.net/symp2023/index.phpで発表を行いました.開催期間は2023年3月4日(土)〜5日(日),開催地は静岡大学浜松キャンパスでした.今年はオンラインは無く,対面のみでの開催でした.


2日目の午後には周の発表がありました.研究内容は,収集した人間同士の共同作業データを用い,大規模言語モデルをfine-tuningしたモデルを組み合わせることで,人間と共同でキャッチコピーを作成するシステムの試作を行ったというものです.多くの方に発表を聞いていただくことができました.
人間と共同でキャッチコピーを作成する対話システムの試作 Proceedings Article
In: HAIシンポジウム2023, pp. P-53–P-53, 2023.


クロージングでは,HAIシンポジウム2023での発表数が91件,参加者数が186名であったことが発表されました.来年の開催地域は,今年と同じく浜松になるそうです.また,受賞者も発表されました.最優秀論文賞を受賞した研究は,対話システムと人間の継続的な親密性に着目した研究で,社会心理学の知見を取り入れていました.
- 継続的な関係を築くための親密化過程を用いたマルチデバイス化対話システムの開発
- 鈴木 章弘 (東京工芸大学), 宮本 友樹 (電気通信大学), 片上 大輔 (東京工芸大学)
- (https://hai-conference.net/symp2023/proceedings/pdf/D-2.pdf)


懇親会は,1日目の夜に開催されました.自分の研究に興味を持ってくださる方の存在を改めて実感し,より一層気を引き締めて翌日のポスター発表に臨むことができました.
参加してみて
対面でのポスター発表は初めてだったため,緊張しましたが,多くの方に発表を聞いていただくことができて良かったです.今回の発表では,試作したシステムの動作を試していただけるようにデモPCをそばに置いていましたが,口頭でやりとりすれば大丈夫だろうという考えで,使い方の説明書きやデモ後の所感記入用紙などは用意していませんでした.その結果,同時に複数人がいらっしゃっている場合,うまくデモを案内できなかったり,デモをふまえた意見を尋ねそびれてしまったりすることが多くなってしまいました.今後ポスター発表でデモを用意していく機会があれば,改善策を準備し,より多くの方からデモをふまえた意見をいただきたいと思います.
他の研究発表を聴講し,HAIの文脈での対話システムに関する研究では,WoZ法や複雑でない対話フローを用いた研究の割合が多い,という印象を受けました.このようにHAIの研究の雰囲気を知ることもできたので,HAIシンポジウム2023に参加して良かったと思います.